その 政策金利の難しさを…。

 以前の「政治と経済。(第11翼)」で、利上げ・利下げについて少々書きました。

(前略)
 つまりは、「金利を下げても消費が活発とならず、国外に資金が流れてしまう」という悪循環になっています。逆に金利を上げると「景気が対して浮上せず、国外から資金が流れ込む」という訳わからない状態にもなってしまいます。
 となれば、インフレ抑制かつ資金を国内にとどまらせるという観点での利上げは妥当ではないか・・・という考えも十分に可能だということです。
(後略)

 まさに、外貨預金において資金流出が起こっています。本来は国内で環流しなければ、本質的な景気の回復には至らないと思っていますが、この流出をいかに止めるか・・・は、国内景気の上昇と消費者マインド、あとは金利でしょう。
 もともと、金利引き上げ反対だっただめ狼がいうのも何ですが、去年8月以降に一度上げておけば、今回引き下げるという柔軟な対応が出来たのでしょうが、そんなこと誰もわかっちゃいないわけで、今となっては仕方のない話になっています。逆に、ここから下げてしまえばさらなる国外への資金流出が考えられるので、動きづらい状態であります。また、かなり急激なインフレ状態になっているので、動きづらいのも事実でしょう。
 しかしながら、景気がよいというのは都内大企業だけで、地方の企業においては依然厳しい状態が続いているわけです。
 今春はガソリン税(暫定税率)の廃止がほぼ確定的になり、これは消費や経済についてはプラスになりますが、建設土木分野においては改正建設基準法不況に輪をかけて資金が無くなるわけですから、相応のマイナス要因を織り込む必要があると考えます。
 と言うことは、結局は大都市にはプラスだが、地方に厳しい経済政策が続いているわけです。FX等の指標は国全体としてみますから、たいしたことは無いのでよいのですが、その数値はGDPや株式市場に織り込まれ、回って政策に循環しているわけです。