iPhoneが映した世界(2)。

 で、iPhoneのおかげで一部関連銘柄が注目されたようです。
 村田製作所や太陽誘電などを筆頭に、特殊製品(カスタムパーツ)を製造するメーカですね。日本はこの手の技術にも優れていますし、品質もさることながらです。
 ただ、100万個作ったところで企業としての利益は大して大きくないのは自明なことでしょう。100円の部品100万個作ると、10,000万円。つまり一億。たった1億円です。原価が250ドルといわれるiPhoneのうち、フラッシュメモリが70ドル程度といわれていますから・・・ココのパーツなんて知れた金額にしかならないはずです。
 70ドルのフラッシュメモリ100万個分なら、7,000万ドル。1$=120円として、840,000万円(84億)とようやく企業の利益としても多少出てくるレベルになります。当然、一括大量購入による値引きなどもあるでしょうから、一概にどうとは言えないでしょう。
 iPhoneの原価予想約250ドルに、研究開発費、広告宣伝費、減価償却費などを加味すると原価は上がるが、調達部品の値引分と価格低下分(それぞれ原価にマイナス分)が加わります。
 よそ様が発表しているレポートにもあるが、このAppleが利益率を保てるかどうかは不明だが、当面は保てるだろうと私は楽観視しています。
 Appleの製品で簡単に値下げされる製品なんてあったか、考えるとNoです。大体、(どこの店の販売)価格は維持されています。公正取引委員会で出てきても良いんじゃないかと思うくらいにw。
 ただ、現在のiPhoneの機能を考えると定期的なバージョンアップがあってもおかしくないと考えます。つまりは、その製品を維持するライフサイクルのコストが気にかかるわけです。このライフサイクルコストについては残念ながらアナリスト予想を見た記憶がありません。