その 混乱の行き先は…。

 米国発サブプライムモーゲージローンの問題は、今のところ到着場所が未定のままのようです。そもそも、出発の際に、到着場所を決めていない地獄の片道切符フライトのような物だったのかも知れません。

 皆さんもご存じの通り、サブプライムモーゲージローン債権は共通の評価・基準価格がありません。つまり各社決算は「一般に公正妥当と思われるであろう評価」の結果であり、それが本当に妥当かどうかは誰も解っていません。
 とりあえずは今回のG7で決まった通称100日ルールの結果次第でどうなるかが解ってきそうです。その間に米国経済や本邦経済のリセッションが懸念されますが、本邦に於いてはとっくに「後退してるやん」と突っ込みたい・・・突っ込みたい。
 で、100日後・・・つまり約3ヶ月とちょっとは、7月中旬~下旬に位置します。この頃に、各国金融機関の金融資産再評価の結果が出ることを鑑みると、まだおちおちしていられないと思います。
 そして、OECD事務局長は言いました「金融システムは麻痺している。普通のオペレーションの多くが行われていない」と。で、

「現在は、2008年いっぱい困難な時期が続き、09年前半になって回復に向かい始める可能性があると考えている。正常に戻るのは2010年になるだろう」

と語ったそうですよ(汗)。
 これらを考え、当面の輸出入、為替、エネルギー価格、CPI等を鑑みると、ドル売り圧力は高まり、ドルエンは下落が起こりそうと思っていますが、各所で先生方のお話を聞くと、年末までドルエンは100円を挟んだ展開、年後半に110円を天井とした展開・・・など、いろいろ聴きます。
 個人的には、どこかで上値を試しに来るとは思いますが、それはFOMCで金利を上げるときだと思います。